単調作業を増やしていく

睡眠の質を改善するために事前できることとして、単調作業が挙げられます。
脳が睡眠に入っていく際は、活動度が低下するのが特徴です。
脳は身体の内部からだけでなく、外部からの刺激を受けて活発に活動します。
外部刺激に変化がない状態が続くと脳は大きく活動度が変化することがなくなりますが、これが睡眠に誘うシグナルとして機能しています。
そのため、そろそろ寝ようというときに少し単調作業をしてから布団に入るようにすると、寝付きが良くなります。
ただし、気を付けなければならないのが、心身の活動度を上げてしまうと覚醒してしまう点です。
身体をあまり大きく動かすと大きな刺激になってしまい、脳の活動度が高まります。
動きだけを見れば静かなものであっても、頭をあまり使ってしまうとやはり眠くならなくなってしまいます。
そのため、同じコード進行をする音楽を聞くなど、動く必要がないものを選ぶと効果的でしょう。
テレビを見ることは一見単調に思えても、目から大きな変化のある刺激が入ってくることで脳を覚醒してしまうので注意が必要です。
もっと単純な方法として、そろそろ寝ようと思ってから眠りにつくまでのプロセスをルーチン化する方法があります。
いつものように歯磨きをしてハンドクリームを塗ってベッドに入るというだけでも、睡眠の質が改善されることは珍しくありません。
これは、学習により、特に何も考えずに単調作業として一連のプロセスを行えるようになっているためです。
このような少しの工夫をするだけで睡眠の質を上げることは可能なので、少しずつ寝る前に行う単調作業を増やしていきましょう。